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B’z「Pleasure ~人生の快楽~」の歌詞の変遷/「新録」によせて

というのを、今年の夏に学校の課題で提出した。

新年明けましておめでとうございます。池袋のネットカフェからこの記事を投稿しています。カウコン終わりです。寝たらおしまいな気がしている。

ところで、ずっと錦戸亮ちゃんの「永遠が一瞬に」の価値観とか「元気が出るSONG」での「永遠と呼べるまで」とかの精神(というかそれを歌詞に落とし込む手法)に、B'z(稲葉さん)と似たものを感じていて、誰かに伝わらないかな~~伝われ~~~と念じていたものの、あんまり伝わりそうにないので、同世代のジャニヲタひいては同担がB'zに興味を持ちますようにと願って、この記事を公開することにした。ネットにはこういう類のブログは実は山のようにある、ジャニヲタの方々はほとんど目にすることはないでしょうが。そういう曲です。

基本的にデータに関しては無知なので、というかB'zに関してほとんど無知なので、ウィキペディアに頼りっぱなしです。誤った情報などあればお知らせください。


1. はじめに

1988年デビューの2人組ロックユニットの「B’z*1の楽曲に「Pleasure ~人生の快楽~」という楽曲がある。この楽曲は、数年の時間を経てライブで披露されるたびに、歌詞の一部が変更されていく、という特殊な楽曲である。その変更点がストーリー性をもっており、B’zの歩んできた年月の長さを思い起こさせる、ファンにとっても特別な曲のひとつになっている。関ジャニ∞でいうとなんだろう、無いね。錦戸亮ちゃんに頼んでつくってもらおう。

 

2. B’zと「Pleasure」の関係

「Pleasure」というタイトルのついたライブツアーが何度も行われている。また「Pleasure」というタイトルのベストアルバムもある。
B’zのベストアルバムは2016年時点で8作品リリースされており、そのうち、5作は、そのタイトルにすべて「Pleasure」の言葉が入っている。*2
2002年にリリースされた3作目「The Ballads 〜Love & B'z〜」はバラード曲のみを選び収録したバラードベストアルバムとなっており、また、2013年6月12日にリリースされた7作目「B'z The Best XXV 1988-1998」8作目「B'z The Best XXV 1999-2012」はデビュー25周年を記念してリリースされた、B’zとしては初めての、シングル曲のみをすべて収録したシングルベストである。上に挙げた、「Pleasure」シリーズのベストアルバムは、シングル曲アルバム曲問わず人気のある楽曲が選ばれており、これらがB’zのベストアルバムとして広く認知されている。
「Pleasure」とタイトルがつけられたライブツアーは、通常のアルバムを引っ提げてのツアーという形ではなく、人気のある楽曲を披露するアニバーサリーツアーとなっている。(デビューから10年間は頻繁に行われていたようだが、今ではだいたい5年ごとにアニバーサリーツアーのようなかたちになっている。開催年を引用しようと思ったが、膨大だったため割愛)*3 そのツアーでよく演奏されるのが「Pleasure ~人生の快楽~」という楽曲である。

まあ、つまり、この「Pleasure」というフレーズがつけば特別なんですよね、いろいろ、コンサートもアルバムも。


3. 「Pleasure ~人生の快楽~」の歌詞

全部で7パターンあり、音源化されていないものもあるため、一番手軽に聴くことのできる「B'z The Best "ULTRA Pleasure"」のアルバムに収録されている「Pleasure 2008 ~人生の快楽~」の歌詞を引用する。ちなみに、この「2008」にあたるところが、それぞれ発表年となっている。

「Pleasure 2008 ~人生の快楽~」 B’z
作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

 

一晩中ギターと女の話で盛り上がってたあいつも
そつなく大手に就職決まり ためらいがちの出世街道

重いマーシャル運んでた腰の痛み
まだ覚えてるの

いつのまにかこの街に 丸め込まれたのは僕?
居心地いいと笑ってる そんな余裕はいらないのかな…

自分以外のことになんて興味をもてなかった あいつも
生まれてはじめて守りたいものが見つかったんだと 僕を見た

イエス、自分は間違ってない
この先の浮き沈みも歌えば楽し

いつのまにかこの街に 丸め込まれたのは君?
「もし生まれ変わったら」なんて 目を輝かせて言ってたくない
勝手知ったる少ない仲間と 敵だ味方だとさわいでる
止れないこの世界で 胸を張って生きるしかない

いつのまにかこの街に 丸め込まれるのは誰?
くだらなかったあの頃に 戻りたい戻りたくない

恐いものはありますか?
守るものはありますか?
止れないこの世界で 胸を張って生きるしかない

http://j-lyric.net/artist/a00067d/l00f092.html

 

  
  下線を引いてある部分が、バージョンによって変更されている箇所。以下に、変更されている箇所だけそれぞれ書き出した。下線①は「女の話」か「女の裸」の2つのパターンしかないのでそこだけ抜き出し。

 

  • 「Pleasure '91」音源化      27歳

 ①女の話
  ②あいつもとうとう親父になった土曜日の夜 電話越しに
   おめでとう言いながら時間の流れに何故か口唇噛んだ

  • 「Pleasure '92」

  「Pleasure '91」と同じ

  • 「Pleasure '95」         31歳

 ① 女の裸
  ②あいつもとうとう親父になって 5年が過ぎて 電話越しに
  「調子はどう?」って聞きながら 時間の流れに何故か溜息ついた

  • 「Pleasure '98」音源化      34歳

 ① 女の裸
  ②あいつもとうとうひとりになった 月曜日の夜 よってたかって
   しょうがねえヤツだなんて からかいながらも だれもが我が身 ふりかえる

  • 「Pleasure 2000」        36歳

 ① 女の裸
  ②あいつもとうとう全部放り出して旅に出てって 電話越しに
   俺は自由をやっと手に入れたんだと ことさら強くわめいてる

  • 「Pleasure 2003」        39歳

 ① 女の話
  ②いつしか内緒で長い旅から 戻ってきてた あいつも
   遠くに逃げるだけじゃ 何も簡単に 変わらないんだと 気付いてる

  • 「Pleasure 2008」音源化・上記引用のもの    44歳

 ① 女の話
  ②自分以外のことになんて興味をもてなかった あいつも
   生まれてはじめて守りたいものが見つかったんだと 僕を見た

  • 「Pleasure 2013」        49歳

 ① 女の話
  ② 音沙汰もないまま2つ3つ夏が過ぎていって あいつも
   どこかで元気にやっているはずだろ そのうちまた会えるといいね

 

みづらいリストですみません。

音源化されているものは、歌詞検索サイトを利用、そうでないものはファンブログをいくつか参考にした。作詞を担当している稲葉浩志さんの発表年の歳も参考になるかもと思い、記載した。錦戸亮ちゃんはいま「’95」と「’98」の間にいますね。

 

4. 変更されている歌詞の変遷

ストーリーがあるとすれば、歌詞中の「僕」の学生時代? バンドマン時代? の友人である「あいつ」が社会に出てから色々と経験しつつ成長していく、というストーリーだろう。
「91」で子どもができて親父になったとあいつに報告され、「時間の流れに何故か口唇噛んだ」とあるので多少の羨望があるのかもしれない、あるいはいままでのようには遊べない大人になっていくことへのやるせなさとか。その後の「95」では、あれから5年と近況を報告し合う。「唇噛んだ」に対応する箇所が「溜息ついた」となっている。同じような立場になっているのかもしれない。

そして、次の「98」では「とうとうひとりになった」と歌われ、「あいつ」はおそらく離婚でもしたんだろう。ここでの「よってたかって」「誰もが我が身ふりかえる」というフレーズから、集まった数人全員(かつてのバンド仲間)が結婚していると読むこともできる。「月曜の夜」なのにはなにか意味があるのかな。

その2年後、「2000」ではついに「あいつ」が全部捨てて旅に出たという。その3年後、「2003」では、長い旅から戻ってきていたことが分かる。旅に出たときには「やっと自由を手に入れた」と「あいつ」が「ことさら強くわめいてる」と少し引いていて、さらには、戻ってきたときに「あいつ『も』遠くに逃げるだけじゃ 何も簡単に 変わらないんだと 気付いてる」とあるので、つまり、「僕」も「遠くに逃げるだけじゃ 何も簡単に 変わらないんだと 気づいてる」。逃げ出したいのは誰もみな同じだということなのだろうか。でも、逃げ出したって何も変わらないとみんな気がついている、ふつうは。

B’z20周年にあたる「2008」では、ようやく「あいつ」にも大切な人が見つかった、と報告を受ける。再婚でもしたのか。そして最新バージョンの「2013」では、連絡を取らなくなって数年経っているけれど、まあどこかで元気にやっているのだろう、と思い出している。生きてればまた会えるだろうからね。2013年のツアータイトルが「B'z LIVE-GYM Pleasure 2013 -ENDLESS SUMMER-」というもので、開催時期も夏だったから「2つ3つと夏が過ぎていって」と歌ったのかもしれない。

20年くらい経ってるんだね、長いね。新卒もおっさんになるね。

 

 

 

5.考察 ってほどでもない


楽曲は歌い継がれていくうちに成長する。物語を取り込んで。
B’zはこの「Pleasure ~人生の快楽~」という楽曲を、初披露の1991年から20年以上歌い続けている。当然、披露する側を取り巻く環境も変わるだろうし、聴く側を取り巻く環境も変わる。おそらく多くのB’zのファンは、彼らと同世代の会社員として働く男性だろう。

マーシャルというのは、アンプのことで、楽器を演奏するときに必要なものである。つまりこの「重いマーシャル運んでた腰の痛み まだ覚えてるの」という歌詞は、「バンド活動をしていたころの記憶(青春時代)を、まだ覚えているのか」という意味である。そういった経験をしてきた男性ファンが、青春時代の友人らとの会話や関係を、この曲を聴いたときに思い出す。懐かしくなる。そして、新しいバージョンを聴くときには、また少しだけ年を取っている。また少し自分を取り巻く環境が変わっている。時間は絶対に止まらない。変わり続けるしかない。変わらないものは無い。

そうしたなかで、いつのまにか楽曲のなかの「あいつ」が本当に自分の友人であるかのように感じられるようになるんじゃないかと思う。稲葉さんに歌われる「あいつ」はいまごろどうしているだろうか、と。「あいつ」を思い出すことで「みんな色々頑張っている」と想像して、「自分も頑張ろう」と考える。

さらには「あの頃に戻りたい気持ちと戻りたくない気持ちの両方を抱えているけれど、戻りたい気持ちを選んだとしても戻れるわけじゃない」という風に多くの人が抱えるジレンマを代弁した上で「とにかく胸を張って生きるしかない」と歌っている。人気の理由は、共感度の高さと、その「覚悟」の強さだろう。

また、時代によって変更される歌詞もあるなか、サビの歌詞「いつのまにかこの街に 丸め込まれたのは僕?」という部分と「止れないこの世界で 胸を張って生きるしかない」という部分は曲中にも複数回登場し、どのバージョンでも手を加えられていない。

そういえば、B’zが「いつのまにか」と歌うとき、「ねがい*4  の「いつのまにかじゃない 自分で選んで歩いてきたこの迷路」という歌詞を思い出すのはわたしだけなんでしょうか。B'zの歌う「いつのまにか」には自己責任の結果というニュアンスも含まれているような気がしている。「いつのまにか」は「いつのまにか」なんだけど「いつのまにかじゃない」。自分で選んだ「いつのまにか」。

「止れないこの世界で胸を張って生きるしかない」の「胸を張って」のところがたぶん「いつのまにか」と対比になる部分なんじゃないかな。いつのまにか自分で選んだ迷路に迷い込まないように、堂々と生きていこう、っていう。たぶんね。

この楽曲はそういった人生のモットーを歌う部分と、現実を歌う部分との二つのパートから成り立っていて、そのうちの現実を歌う部分だけが、歌われる年月と共に変わった環境を慮ってリライトされ、そうして新しく歌われているということなのだろう。環境や立場は変わるけれど、信念は何歳になっても変わらない(でいたい)。ときどき、そういうことを思い出させてくれて、立ち返らせてくれる歌なんだろうと思う。

つぎの「あいつ」に会えるまで生きていよう、とか。がんばろ、とか。

 

ところで「この街」ってどの街なんだろう。丸め込まれたらどうなるんだろう。ずっと考えていて。既に丸め込まれた人の歌なんだろうか、これは。それとも丸め込まれまいと足掻く人の歌なんだろうか。

 

 

6.さいごに

新年早々、カウコンの熱気も冷めないまま何を更新しているんだろうという気はしますが。「新録」が発表されたことを知ったらなんだかちょっとこの文章を思い出したので、「新録」期待してますよ、という意味をこめて供養。歌詞をリライトするわけじゃないけど、似たようなことでしょう。それぞれにとって思い入れのある楽曲が新しいかたちで生まれ変わる。変わっても変わらないものがある。「永遠」の話はまた今度にします。ねむい。

2017年も信頼しています、錦戸亮ちゃん、そして関ジャニ∞。誰にも(ファンにも?)見れない夢を見させてください。

B'zが関ジャムにゲストとして来てくれる日は来るんでしょうか。来てよお。

 

 

 

 

*1:松本孝弘(ボス)と稲葉浩志の二人組。年齢差は、簡単に言うと松本さんが三馬鹿の20個上、稲葉さんがやんまーちゃんの20個上です。

*2:1作目「B'z The Best "Pleasure"」、2作目「B'z The Best "Treasure"」どちらも1998年発売、2作目は「Pleasure」ではないが、ジャケットのデザインなどから見て1作目とセットであると考えられる。金と銀。4作目2005年発売「B'z The Best "Pleasure II"」、5作目「B'z The Best "ULTRA Pleasure"」・6作目「B'z The Best "ULTRA Treasure"」この2作は2008年発売、セットと考えて問題ない

*3:関ジャニ∞もそういうツアーをやってくれよと思ってはいても彼らのセトリを責めてはいけない

*4:http://j-lyric.net/artist/a00067d/l006dbb.html」個人的にサビの「願いよかなえ いつの日か そうなるように生きてゆけ」という歌詞がとても好き