2023年の現場まとめ/「劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD」を77回観たはなし

一年ってあっという間! だってもう2月。

みなさまいかかお過ごしでしたか。

こちらもそうですし、きっとみなさまも、いろんなことを考える機会が多い一年だったかと思います。答えが出ないものでも、誰かに答え合わせしてもらえるようなことでなくても、いつだって自分に問いながら生きていくしかないんだろうね。許せないことは許さず、楽しいことには楽しいと言いながら、昨年一年間もわたしなりに充実した一年でした。

2023年は、全てのアニバーサリーだったので。

 

充実の代償は金銭ということで、費用まとめも置いておきます。と思ったけど、めんどいのでそのうち更新します。

浪費家ですので、計算するまでもなく定期貯金(何かあったらすぐ下ろすと決めている)を数回下ろしており、流石に反省しています。が、後悔はしていないし、きっと削減できた出費もなかったはずだということにして、ここで公開反省会をして終わりにします。なんといっても、去年は全てのアニバーサリーだったので。

 

 

1月

Hey!Say!JUMP 「Hey! Say! JUMP 15th Anniversary LIVE TOUR 2022-2023」 京セラドーム

アリーナツアーには行けなかったこともあって、ものすごく久しぶり(コロナ禍以来初?)だったような。やっぱり、どんな人生でも一年に一度くらいは有岡くんが踊っているところを双眼鏡でただ見つめる数時間が必要だと実感した。理屈じゃないところでの引力があるよ。ふわふわの歌声がやっぱり特別好きです。振ると音が鳴るペンライトすっごい面白くてだいぶ気に入っている。 

関ジャニ∞「KANJANI∞ DOME LIVE 18祭」京セラドーム 

新曲とかはさすがに追えてないのでちょっと後ろめたさもありつつ、前向きスクリーム踊るときだけ呼んでもらいたい気持ち。まだ苦々しさが全くないといえば嘘になるけれど、流石にやっぱり楽しいし、見逃したら狂う!みたいな気負いがないせいか、少し離れて新鮮に感じるのか、なんというか素直にその楽しさがどれほど尊いものなのか思い知るね。ガッツリオタクだったときは、シングルメドレーや定番曲はちょっとだらける気持ちがあったけれど、このくらいの距離感になると定番曲が楽しくて嬉しくて懐かしくてわくわくした。そんなふうに思えたことが嬉しかったかな。


2月

ŹOOĻ「ŹOOĻ LIVE LEGACY “APOŹ”」武蔵野の森 総合スポーツプラザ

初日は当てられなかったので、2日目のみ。わたしからまず言いたいのは、予約できる新宿駅のコインロッカーは予約しておいたほうがいいよということ。勝てます。こちらでは終演後の羽田タイムアタックするのに勝てた実績があります。

とにかく楽しかったな〜〜〜〜!! 今でも覚えているのはこのライブの一曲目「Utopia」がフルサイズ初披露で、二番ある!と思ったのと、落ちサビの「ここまで歩いてこれた 誰一人欠けることなく」という歌詞に、そうかŹOOĻちゃん視点ではそうなるのかと、心のどこかを欠いたまま出会った4人だったかもしれないけれど、出会った4人からは一人も欠けていない、誰かを欠くことはわたしにとってはもはや必然で皆が通ってきたものだと思ってたから、わざわざそれを言葉にした強さを見せつけられてすっごく大切に思えた。


3月の現場はなし。寒かったけれど、閉館前の箱根の星の王子さまミュージアムに行くことができてよかった。


4月

舞台・加藤シゲアキエドモン ~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」東大阪市文化創造館Dream House 大ホール

おもろい舞台だった、というと中身がないような感じがするけれど、おもしろい舞台だった。映画も予習で見たけどおもろかった。というのとは、全く別に、加藤シゲアキさんが動くときにこちら側に生じるときめきへの耐性が年々なくなっていっているのか、ものすごくときめいてしまう。目を奪われるというのは、ああいうことを言うのだなと思う。


5月

アイナナEXPO 幕張メッセ

現場カウントしていいものかはわからないけれど、楽しかったからね! アイナナEXPOはまあ、フードやグッズの購入にはうんざりしたけれど、アイナナ現場の経験が少ない側からしてみると、幕張にアイナナ好きな人が集っているという状況にわくわくしたのもある。アイナナにハマってからちょっとずつわたしも、マネージャーの様相に近づいているのでは、という楽しさもあった。午後入場だったので早々に退場時間が迫る中、謎解きの最終問題に苦戦して、解けたっぽいマネージャーの方に助けを求めて無事に理解できたのも良い思い出だった。あとは、お見送り映像があまりに可愛くて下旬から始まるムビナナへの期待値がグッと高まったのを覚えてる。

ムビナナについては長くなるので、下の方に別で置いておきます。


6月もなしです。厳密にいうとムビナナを見ていましたね。


7月

B'z 「B’z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-」有明アリーナ

全てのアニバーサリーその1。35周年ってすごいし、35周年の今が一番かっこいいところがすごい。どうにかこうにか生きているとさあ、B'zのライブに行けるんですよね、一人でも。めちゃくちゃ暑くて駅・ホテルからの移動でヘトヘトだったのと、色々が立て込んでいてどうにかたどり着いた念願のライブだったので、感動もひとしおだった。わたしが自分の人生で一つ褒めるところがあるとすれば、B'zのライブに行く選択をしたところだと思う。pleasureツアーの人生のセーブポイント感は格別のものがある。アニバーサリーの全てに言えることですが、自分はこの歌たちを聴いて生きてきたんだよなということを、まざまざと思い知らされるし、これからもこれを聴いて、歌って、生きていくんだろうと悟る。自分の人生にはこれしかないよなあと、噛み締めて、また思い知る日のために生きるんだろうね。ここでも星の話があり、星に例えられることが多かった2023年夏だった。どうでもいいですが、終演後に通った有明アリーナの外の階段がどう考えても目視で足を踏み外す仕様だったので怯えながら帰った。みなさんもお気をつけて。曲の合間に違う曲が挟まる演出が最高に好き。2倍楽しい感じがするから。


8月も多分ムビナナを見ていたんじゃないですかね。


9月

NEWS「NEWS 20th Anniversary Live 2023 NEWS EXPO」大阪城ホール

全てのアニバーサリーその2。NEWSも実はいまがいちばんかっこいいんですよね。いうまでもなくわたしにとってはシゲアキさんが素晴らしくて。年を重ねるごとに、加藤シゲアキさんのステージ上での振る舞いがどんどん洗練されていっていて、どんなに言葉を尽くしてもあの姿の前では足りないところがある。言葉で足りないから肉体があるのだものね。かわいいと愛おしいとかっこいいと凛々しいと無邪気とを全部混ぜた感じ。見ていればわかりますが、どう考えても身体が仕上がっているので一生踊り狂っていてほしいですね。それはそうと、2着目の衣装は服飾学校の学生さんの案だと聞きましたが、信じられないほど素敵だったのでどうにか何かでじっくり見たい(と思っていたら装苑での特集が発表されて嬉しい、すでに雑誌は眺めましたが足りない)。早く映像が欲しい。白地に金の刺繍の衣装、あんなにキラキラした素敵な衣装を着ていて、着ているのに涼しい顔をしているわけじゃない、顎から汗を滴らせて、全力で「フルスイング」の落ちサビを歌うシゲアキさんがいたのがNEWSの20周年なのだと思うと、たまらない気持ちになる。11年前、素直に「フルスイング」のことを好きでいられなかった私も、こうしていまNEWSのファンでいるのかと思うとなおさら。どんな世でも、どんな未来でも、NEWSの歌を歌っていてほしいと思ってしまうな。そして、それを最後まで見届けたい。さすらいの果てに何を問うのだろう、と毎公演思う、何を問いながら歌っているのだろう。

私的初日は制作開放席だったのだけれど、ステージサイドからNEWS用のモニターが見えていたのであまり直視せず次の曲を楽しみにしていたのに、シゲアキさんがポップアップのリフターで下がったのをなんだろうと思ってついモニター見てしまったら「チラリズム」と表示されていて。唖然。そんなことがあるんですねえ。自覚はないけれど、コヤシゲという並びに抗えないオタクではある。

なんとなくネタバレ配慮TLからでもセトリ落ちした楽曲があることは察していたけれど、半信半疑でいたのに現実だったのつらい。まさかなあという悔しさがあるので、いまだに許せていない。セトリ落ち楽曲への救済をお願いします。「Alien」のあの白昼夢のような歌をライブで聴きたい。

 B'z 「B’z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-」ヤンマースタジアム長居

私が入った日は、大変に天気が良くて最高だった。野外公演の良さを満喫した気がする。B'zのライブでいちばん怖いことはアリーナで埋もれて見えないことなのですが、今まで発券時に怯えながらもアリーナに入ったことがないうえに、さらに今年は運よくアリーナ会場でもスタジアム会場でも、2公演とも真正面の座席を引いたのでよかった。あんなに清々しい日のスタジアム公演ってどの季節の中でも滅多にない、特別ですごく良い思い出だったと一人でいまだに噛み締めてしまう。やっぱり曲の途中で、ふと途切れて、違う曲が始まる演出が特別好き。どの曲のイントロが流れても、血が沸き立つような感覚があって、ただそれだけを喜ぶ時間がが人生のうちにたった数時間あることでこんなに励まされるなんて、信じられないね。また5年後にpleasureツアーでスタジアムに入りたい。


10月

NEWS「NEWS 20th Anniversary Live 2023 NEWS EXPO」サンドーム福井広島グリーンアリーナ

福井公演の思い出:ドームツアーして欲しいし、やっぱりドームツアーにはサンドームも含んでほしい。

広島公演の思い出:初めましての連番の方々が良い方で、楽しかった。

いや〜 心底楽しかったな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!


11月

アイドリッシュセブンアイドリッシュセブン VISIBLIVE TOUR “Good 4 You“」神戸国際会館

友達と錦戸亮ちゃんのお誕生日をお祝いしてから、会場前でバイバイして一人で参加。グッズ整理券にはだいぶ負けたけれど、代わりにperfumeの衣装展でグッズ買ったので良いことにしました。会場限定だった不織布トートが欲しかった気がするのだけれど、負けたので、ムーミンショップで代わりのメンカラトートバッグを揃えました。奇跡的に推し色出してくれて運がよかった。CGライブそのものへは、アイナナEXPOやムビナナで、アイナナ現場への期待値は高かったものの、どうしたってそこまで好みではないので期待値はそこまで高くなかったんだけれど、気がついたら現地物販でCD4枚買ってた。アイドルをファンとして応援することについては結構得意かもしれないなと思ったし、和泉一織くんが割と大きく踊る、という演出に感動して目が釘付けになった。その解釈めっちゃ良いです。

錦戸亮 「RYO NISHIKIDO Fan Club Tour 2023 "Untitled"」Zepp福岡

わたしにとっての2023年錦戸亮はじめは11月4日! 弾丸新幹線のスタンディングは腰の限界が見えた。オタクの腰が死のうがまあいいのだけれど、錦戸亮本人が鎖骨を骨折していてギターが弾けないというなぞの痛々しさで、笑ったらあかんのやけれど、念願のライブツアーなのに蓋開けたら骨折してるの予想もしてなかった。骨よわ。健康でいて。骨折の手術は済んでいて治りかけているのでサポーターつけなくてもいいところを、スタッフと相談して、サポーターの姿の錦戸亮を見たいファンもいるかもしれないから…と冒頭だけサポーターつけててくれたの大正解すぎてうけた。運良く結構良い整番を引いたので、満を持して、右から錦戸亮を見たい!と位置取ったの楽しかった。スタンディングだと見たい錦戸亮の画角が選べるからいいですね。向かって右側はほくろです。錦戸亮ちゃんのライブは、心にしっくり来るところが好きだな。顔も、歌も、MCも。オタクの「かわいい〜」のそれな感も。ファンクラブ限定だからなのかは知らないけれど、前の所属のときに歌っていた曲もたくさん歌ってくれて嬉しかった。歌われない歌はー、というのはアイナナでの台詞だけれど、誰も歌わんから、とは錦戸亮の言葉ですが、それ以上に、好きだった曲を今でも歌ってくれるというのが信じられないほど嬉しいことだと、きっと知ってくれている。

アイドリッシュセブン VISIBLIVE TOUR “Good 4 You“」神戸国際会館

5日は友達と二人で。ああでもないこうでもないとアイドリッシュセブンの話をしながら、参加するのも楽しかった。MCの内容もセトリも公演回によって違うのがずるいし、そもそもアイドル2人が地方ごとに開演前挨拶などを担当していくっていうことがずるい。特定のコンビの絡みには絶対に沸かないと決めているのだけれど、いまのところどのコンビの絡みにもきゃっきゃしているのであんまり意味がないし、3日に参加したときに見た、IDOLiSH7のMCで陸に振り回される一織を慰める三月、という図に一瞬意識持ってかれたので、そういうこともある。

錦戸亮「RYO NISHIKIDO Fan Club Tour 2023 "Untitled"」Zeppなんば 

土曜・日曜の昼リリースイベント・夜公演の3本立て、の隙間にムビナナのタワレコカフェにもお付き合いいただき実質4本立て。

土曜の整番も悪くなかったので、入ったらどの辺にする? と相談しながら会場入ったら花道があって「なんかある!?!?!?」となったの愉快だった。ライブハウスの花道とは。そういう感じの、ちまちました愉快な出来事を提供してくれる錦戸亮運営のこと、信頼しているというよりかは、今度は何をしてくれるのだろうとおもしろがっている節がある。独立してから100公演のお祝いがあって、過去映像が流れたのだけれど、あとからその映像の好きな髪型のところで拍手をする→不本意錦戸亮ちゃんの流れがあり、定番化された分かり合えないオタクと錦戸亮ちゃんの図を死ぬまでやりたい。心意気はわかってはいるけれど好みの髪型が譲れないオタクたち。

リリイベの整理番号入場のち椅子選び放題スタイルも初体験だった。わたしの2023年錦戸亮納めは11月12日でした。

NEWS「NEWS 20th Anniversary Live 2023 NEWS EXPO」日本ガイシスポーツプラザ ガイシホール

2日目の昼公演のみ。オーラスの地にいられて満足です! ずうっとお茶目な挨拶でファンを笑わせてくれていたシゲアキさんの真面目バージョンの挨拶も聞けてすごく嬉しかった、お茶目な挨拶の裏に真摯な気持ちがあるであろうことももちろん分かってはいたけれど。「Different Lives」という曲のタイトルをつけたとき、異なる人生という意味のほかに、ライブ(会場)でいろんな人たちの人生が交わる、というようなことも考えた、と言っていて、それって「Share」と同じ価値観だし、ますださんがよく言っていたライブ会場にいるひとみんながNEWSのライブのために予定を合わせてその会場に来ているのすごい! みたいなことにも通じているなあと思った。ファンも同様だけれど、NEWSだってそう。どうしたって湿っぽい自分たちだけれど、そういうところをひっくるめていろんな感情を抱えたまま踊り狂ったツアーだったな。


12月

NEWS「NEWS 20th Anniversary LIVE 2023 in TOKYO DOME BEST HIT PARADE!!! ~シングル全部やっちゃいます~ 」東京ドーム

クリスマス前のど平日。何でそんな日程、行けるか行けないかずっと悩んでいたけれど、わたしが行けるかどうかはさておき、そんなこと言ったって実績すわ!!!!!!東京ドームで20周年にコンサートをしたという実績!!!!!!!!そしてそのコンサートに参加したという思い出!!!!!!!! の気持ちで申し込んだしお休みを取った。ありとあらゆる公共交通機関の時刻表を眺めては絶望していた平日18時公演。結局2日目も譲っていただいて地方住みの意地です。

シングル30曲ほどを全部やるアニバーサリーライブ、普通にシングルのみで公演時間終わりますけど!?のめちゃくちゃっぷりが予感されて、かつ、その中でもセトリ入りする非シングル曲への期待が高まる一方、どう考えたって曲数少ないんだから期待しすぎるなと自制する自分もいて、どっちにしてもこんなにセトリが楽しみだったコンサートなかなかないよ。シングル曲は絶対にセトリに入っているってわかっているのに、イントロ流れるたびに悲鳴を上げてしまう初日、楽しかったな。人数が変わっても、こうして全曲歌い継いでくれるNEWSが大好きだよ。

初日、増田さんが過去に作った衣装が全部並んだ部屋で、小山さんが6人時代の衣装から青い衣装を手に取って、タグのところに「錦戸」と名前が書いてあるのをカメラに映してくれたのだけれど、映っていなかったシゲアキさんが「元気かなあ」って。それを聞いてからいまだにどう言葉にしていいのかわからないけれど、いまでは事務所さえ違う彼らの関係性を思うと、これがいちばん嬉しい言葉なんじゃないかなと思った。元気かどうか、気にしてくれていて、でも元気かどうかはきっと知らないでいる、多分。普段から割と名前の出るメンバーではあるけれど、20周年の記念ライブで、ああやって彼がいた証の衣装を見せてもらえたのは、彼のファンとして、NEWSにいた彼が特別好きだった人間として、すごく嬉しかったな、と後から思う。いまではすっかり彼の存在とは切り離してNEWSのことが好きだけれど、元を正せば彼がいたからだったよなと再確認をした。ルーツですね。

 

 

NEWSに対しても、錦戸亮に対しても、B'zに対しても思うけれど、わたしの人生のそばにあった大好きな歌を、ライブで歌ってくれてありがとう。歌い続けてくれてありがとう。大好きな楽曲のイントロをライブで聴くたび、ああ、この瞬間のために生きている、このために日常を生きてきたのだと、生活が報われるような感覚があって、そういう音楽体験がわたしのことを毎日勇気づけてくれているなって思うよ。

 

「劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD」

そういう気持ち(上記)がぎゅっと詰まっていたのが、劇場版アイドリッシュセブン(ムビナナ)だったんじゃないかなって思う。

アイドリッシュセブンのオタクとしてはもちろん、わたしにとって、たとえ自分がアイナナのオタクではなかったとしても、きっとどこか万物に抱く感情を思い起こすような、そういうシンプルな歓びを思い出させるような映像作品だった。自分がライブを好きなこと、何でライブが好きなのか、どうしてこんなにもアイドルというコンテンツに惹かれるのか見るたび考えた。合間の、ほんのちょっとの挨拶やMCが、とびきり好きだった。長すぎない、端的な会話でエモを匂わせるところの塩梅が好みでしたね。呼び水みたいな感じ。アイナナ自体そういうところがあるので、リアルで言われると、おお…となるようなストレートな言い回しもなんかスッと受け入れられるような気になる。

セトリとか演出とか会場構成とか、そりゃ色々言い出したらキリがないけれど、別にわざわざ言わなくたっていいんだってことも知っている。言いたくなったら言います。苦言的なことを言わなくてもオタクでいていいんだろうなって、「楽しい」という感情だけを信じてみる時があってもいいんじゃないかなって素直に思えたのは、ムビナナの影響も大きかったと思う。もちろんそれだけじゃなくて、あれだけ嫌だと思っていた「時間が解決する」みたいなことも、何となくあるのかもなあと受け入れ出した頃だった。

簡単な振り付けを真似て踊るのは楽しい。ムビナナ通っているうちに、ものすごく「前向きスクリーム」(関ジャニ∞)が踊りたくて踊りたくてたまらなかった。「我が人生旅」「お祭り大騒ぎ」なので。わたしだけじゃないと思うけど、みんなペンラ両手に持つと前向き踊りたくなると思う。時間が経って、苦々しかった気持ちも気がつかないうちに薄まっていて、多分距離を置いていられたからだと思うけれど、思い返したときには「楽しかったな」という思い出ばかりだった。こうして思い出って美化されていくのかな。いやまあ、楽しかったことに違いはない、楽しくなくしていたのは自分だったのかも、どうだろ。でも、ムビナナを見ているうちに、こんなふうに楽しいばかりを甘受する感覚をわたしは知ってたなって気がついて、恋しくなった。過去の楽しい気持ちに対して苦々しく思う時期があって、そういう感情を抱えたまま、踊りたいんだなと思った2023年だった。のちのEXPOツアーに繋がります。何かしらのオタクとして、フラットな気持ちにさせてくれた映画だった。

あとこれだけは言っておきたいのですが、「ZONE OF OVERLAP」で階段を降りるシーンの棗巳波くんが最高だったの、見ましたか? 見ましたよね、ですよね、わかります。ソロパート歌いながら階段を降りるとき、こちら(カメラ)を一瞥するときの目がすごくよくて。ここだけを1時間再生する上映回が欲しいくらいだった。何度見ても飽きない。個人的にはPTTが好きなのでDAY2派かもしれんと思ったのだけれど、「ZONE OF OVERLAP」のせいでDAY1も捨てきれず結局ほとんど同じ回数見ていて、決めきれないまま年始にDAY1を見に行ったので全くの同数39回ずつになってしまいました。映画が始まるとき前売りを10枚ほど持っていたのだけれど、同じ映画を流石に10回観に行った経験はなかった上に、舞台挨拶では使えないとなればきっと余らせてしまうかも、でもムビチケだからまあいいよね、と思って、「(義務感ではなく)好きなだけ観に行く」を掲げて公開日を迎えたわけでしたが、ぜんっぜんムビチケ足りなかった。こんなことってあるんだな、とずっと下手の座席を予約していた数ヶ月だった。いつになったら飽きるんだろう、終わってくれない限り通い続けてしまう…と夏の終わりくらいに血迷ったことになっていたのも一つの思い出。普通のライブツアーは移動や公演日の制約があるから限度があるけれど、その辺の制約が緩いと、こうなるんだなあという学びでもありました。家で円盤見るのとはやっぱり違うんかも。わたしは応援上映といいつつライビュみるときくらいの感じが好きかな。いろんな新しい発見があって、楽しかった劇場版ライブ。

集大成の映画で、全編ライブだったの本当に嬉しかったんだな〜と思う。本編シナリオでみる彼らに惹かれてアイナナを好きでいるけれど、アイドルしている彼らのことも好きなの、どういう感情の繋がりなんだろうな。顔かな!? 言葉じゃなくても通じるものはあると思っているので、なんか、そういう文脈を知っている人たちだけは分かり合える感傷が、ライブというもので示されていることが嬉しかった。ステージのあちら側と、こちら側、分かり合えなくても一つの歌を共有しているのだということがわたしのオタクとしてのテーマなので。そういうふうに暮らしていることへの感情がより強固になった経験でした。

 

それぞれ違う現場で似たようなことばかり考えていた2023年だったな。アニバーサリーとは、集大成とは、どうしたってそういうものですよね。

引き続き、楽しい現場にたくさん行けるよう、2024年も健康第一でぼちぼちやっていきたいと思います。わたしにとっての全てのアニバーサリーを超えた2024年がどんな一年になるのか、さっぱりわかりませんが楽しく暮らせるように頑張りたいな。そのうち2023年遠征費用まとめも追加したいですね。